ラブカは静かに弓を持つネタバレ考察感想まとめ

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ラブカは静かに弓を持つネタバレ考察感想まとめ

『ラブカは静かに弓を持つ』は、

・第6回未来屋小説大賞第1位
・第25回大藪春彦賞
・2023年本屋大賞第2位

を受賞した、今面白いと話題の「音楽×スパイ小説」です。

やそまろ

スパイと言ったら激しいアクションシーンを思い浮かべるけど…

「音楽×スパイ」といった異色の組み合わせに、どんな作品なのか気になりますよね!

また、『ラブカは静かに弓を持つ』は、JASRAC(日本音楽著作権協会)とヤマハ音楽教室の著作物使用料徴収の対決を巡る、実話を元にしたフィクション作品です。

やそまろ

『ラブカは静かに弓を持つ』は特に人間関係に臆病な方に読んでもらいたい!

そこで当記事では、『ラブカは静かに弓を持つ』のネタバレ考察や感想についてまとめました。

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目次

ラブカは静かに弓を持つとは

『ラブカは静かに弓を持つ』は、安壇美緒(あだん・みお)著の音楽小説とスパイものが融合した異色の小説です。

書名ラブカは静かに弓を持つ
著者安壇美緒
出版社集英社
発売日2022年5月2日
単行本
ページ数
312ページ
Amazon Audible
再生時間
10時間41分

本のタイトルになっている「ラブカ」とは、水深1,000m近くの深海に生息している深海魚のサメのことです。

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生きたままの観測が難しく、研究がそれほど進んでいないレアなサメなんだとか!

『ラブカは静かに弓を持つ』は、第6回未来屋小説大賞第1位、第25回大藪春彦賞、2023年本屋大賞第2位を受賞した、発売当初から話題の大ヒット作品となっています。

ラブカは静かに弓を持つのあらすじ

『ラブカは静かに弓を持つ』のあらすじは以下です。

全日本著作権連盟に勤務する主人公の橘樹(たちばないつき)は、ミカサ音楽教室の著作権調査のため、上司からスパイとして、2年間週1回のチェロのレッスンを受けてくるよう依頼されます。

目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。

橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉桜太郎のもとに通い始めるが、生徒たちと親交を深めていくにつれ、罪悪感や葛藤が募っていきます。

師と仲間との出会い、そしてチェロを奏でる喜びが橘の凍りついた心を溶かしていきます。

迫り来る法廷の時限を前に、彼の運命はどこへ向かうのか…

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ラブカは静かに弓を持つのネタバレ考察

『ラブカは静かに弓を持つ』のネタバレ考察は以下です。

ここから一部ネタバレを含みますのでご注意ください。

『ラブカは静かに弓を持つ』の作品の見どころは、主人公の橘が自分を取り戻していく過程です。

橘は自分を取り戻していくことで、何も感じない冷たい感情から、人に共感したり自分の欲望を表現したり、感情表現豊かな人間になります。

やそまろ

何でそんなに橘の内面が変化したの?

橘の内面を変化させた大きな出来事は3つです。

  • 過去のトラウマと向き合い、乗り越えた
  • 情熱を持てるものができた
  • 人とのつながり

過去のトラウマと向き合い、乗り越えた

橘は中1の頃、チェロ教室の帰り道に誘拐未遂をされ悪夢を見るようになりました。

それがきっかけで、チェロに恐怖心を抱くように…

その時から、橘の時間は止まってしまいました。

しかし、ミカサ音楽教室での講師浅葉との出会い、そして浅葉の演奏によって、橘にはチェロに対して恐怖心ではなく向上心を持ち始めます。

そしてある時、鏡面になっている店舗のシャッターの枠に映り込んだ自分の姿を見ました。

そこに写った姿は脆弱な雰囲気の自分ではなく、今まで避けてきた人間関係、チェロに対する考えを変えていこうとするたくましい姿でした。

橘を表現する文章がネガティブなものから、ポジティブなものへと移り変わっていきます。

やそまろ

浅葉先生のチェロで橘の人生が変わっていったんだね!

少年の頃から止まってしまっていた橘の時間が、音楽をきっかけに動き出しました。

これは音楽の持つ力なのかもしれません。

情熱を持てるものができた

橘は過去のトラウマから、チェロを見るだけで動悸が高まり体が緊張する状態でした。

しかし、浅葉のビッグ・ベン(イギリスの国会議事堂の時計塔)の高さから落ちてくるような美しい音色を聴いてから、同じ音を奏でたいと毎日カラオケで自主練するほどのめり込みます。

そして、スパイ活動によって浅葉を裏切りますが、ミカサ音楽教室をやめたあとこのような発言をしています。

チェロが弾きたい、と思った。
もう一度。

『ラブカは静かに弓を持つ』

そして「チェロをまた楽しく演奏したい」、「数ある音楽教室の中で浅葉先生のいるところに行きたい」、この情熱から浅葉や生徒たちに謝罪することを決意します。

そして浅葉や生徒たちが出演するミニコンサートに出向きました。

やそまろ

情熱が人を動かしたんだね!

人が情熱を持つことほど強いもの間違いありません。

橘はチェロという情熱が注げるものができ、また仲間ができ明るくなっていきました。

人とのつながり

橘はスパイ活動がバレたことで、人間関係に対する考え方が大きく変わりました。

浅葉にスパイだとバレたときこのように言われます。

以前にイマジネーションがどうだとか、君を褒めたことがあっただろ。

あれを撤回させてくれ。お前に想像力なんてないよ。

少なっくともいっぺんたりとも、他人に向けられてはいない。

『ラブカは静かに弓を持つ』

今まで橘は人との間に壁をつくり関係を築いていました。

壁を通した関係というのは本当の相手の気持ちがわかりません。

なぜなら、壁(偏見、思い込み)を通して捻じ曲げられた情報が入ってくるからです。

しかし、この事に気づいた橘は壁の向こう側に一歩踏み出そうと決意をしました。

これは、人と心から通じ合おうとしている心情の現れです。

やそまろ

橘は自分の気持ちを素直に表現しようとしたんだね!

やそまろ

このあとの浅葉先生や生徒たちとの関係はどうなるの?

この先の話は、『ラブカは静かに弓を持つ』を読んでみてください。

浅葉との関係、橘の変化が描かれています。

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ラブカは静かに弓を持つの感想

『ラブカは静かに弓を持つ』は、「信頼」と「音楽」をテーマにした物語だと感じます。

橘が裁判の立証人として潜入調査を行うことは、理解し難いものでした。

橘の時間や感情をあまりにも無視していると感じたからです。

音楽教室で仲間との信頼関係が築かれていく中で、自分の存在を偽り続けなければならない橘。

仕事と仲間との間の境界線がわからなくなり、自分の本当の居場所がどこにあるのか迷う橘の気持ちを考えると、心が痛みました。

講師と生徒の間には、信頼や絆が存在し、それは他の何にも代えられないものです。

人との信頼や絆は非常に強く、同時にとても脆い。

そんな見えないものに人はすがり、勇気や強さを得ることができるのです。

孤独な少年だった橘に勇気と強さを与えてくれたのは、いつも心を許せる浅葉先生や仲間たちでした。

彼がスパイであり、仲間たちを裏切ってしまったことは事実かもしれません。

しかし、時間をかけて築き上げた信頼関係には偽りがありませんでした。

『裏切ってしまったという事実』と『積み上げた信頼関係という真実』。

音楽によって生まれた仲間との信頼や絆は、再び音楽によって紡がれていきます。

著者はこの過程を音楽のように優しい言葉で表現しています。

SNSでの感想

まとめ

以上、『ラブカは静かに弓を持つ』のネタバレ考察や感想についてまとめました。

『ラブカは静かに弓を持つ』は、あらゆる賞を受賞している、今話題の「音楽×スパイ小説」です。

この記事では「スパイ中のレッスンの様子」、「今後の橘と浅葉の関係」、「浅葉以外との関係」など語りきれなかった内容がたくさんあります。

本書は特に人間関係に臆病な方に読んでもらいたいです。

人間関係に関して共感できる部分が多く、新しい価値観を与えてくれますよ!

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